古着に新たな価値を吹き込む「後染め」の良さ
古着に更なる価値をつける「リメイク」
こんばんは。古着屋月暈です。
古着の良さといえば、やはり他人とかぶらない一点モノ感かなと思います。
それは他人とかぶらないからこそ初めて見たような面白いデザインだったり。
また、他の人が持っていない、自分だけが持っているという優越感だったり。
大量生産、大量消費時代に入る前の、古着だからこそ味わえる楽しさだと思います。
当店ではサイトの名前を見ていただければわかる通り、リメイクもたびたび行っています。
リメイクは、ただでさえ一点モノらしい古着に人の手を加える事で更に付加価値をつけ、完全一点モノに仕上げる工程です。
当店で行うリメイクは主に脱色や染色。
いつどこで作られたかわからない古着に色を足したり引いたりすると、こうなるんだ!と作り手すらわからない独特な雰囲気をつくり出すことができます。
一点モノに加工を加える、まさに鬼に金棒。
先日入荷した、新しいリメイクについてまとめます。
当店の新リメイク「後染め」
先日入荷を行いました新リメイク「後染め」。
今回は全てブラックに染め上げました。
ある程度タグに書かれた素材表記で「だいたいこうなるかな?」と完成形の想像はできるものの、中には良い意味で裏切られるものもあります。
例えば、光沢が出るもの。
白の単色、コットンナイロンの50%混紡。
黒で染めるとコットンのみに黒が入ってグレーになるだろう。
ここまでは予想が出来ていたのですが、更に不思議で妖しい光沢まで生じました。
完全に新しい価値が生まれ、古着でありながら新しい服として生まれ変わりました。。
他には、一部分が染まらないもの。
タグを見ることでコットンやリネン、ポリなど服の素材は確認することが出来ます。
しかし、各所に使われているステッチやリブまで素材が表記されていることはほぼありません。
すると、染めた後に白いステッチや青いステッチ、黄色いステッチだけが染まらずに残ることがあります。
今回は黒に染めたので、真っ黒の中に走り浮き出るステッチが後染めらしさを際立てて非常に良い雰囲気に。
服は凡そボディの色と同じ色のステッチが使われるので、ステッチが残った服は後染めらしさを感じることができます。
最後に、素材感が変わるもの。
テロテロで極薄手だった生地感の服が、後染めをすることで程よく堅みが生まれることがあります。
パリパリとまでは行きませんが、そこに力強さが生じていることは間違いありません。
他のアイテムと重ねて使う際には、生地感の強さによる主張もあると無いとでは雰囲気が変わってきます。
また、後染めなしでは生まれないような堅さなので、色だけではない要素も付加されることが分かります。
古着の面白さを、より強く、最大限に
僕がリメイクをやる理由はリメイク特有の一点モノ感が好きっていうのもあるのですが、元々から各古着が持っている一点モノ感とミックスすることで生まれる、独特な新しい価値が「なんか良いな」って思えるからです。たぶん。
この作り手もどうなるのかわからないっていう性質こそ、一点モノたる所以なんだと思います。
後染めは手間がかかってしまうので他のアイテムと比べると割高になってしまいますが、間違いなく後悔しない面白さを秘めたアイテムのはずです。
長く着ていただける、そんな一着です。
この大量生産・大量消費時代に、あえて手を加えまくった逆行する服たちの魅力を感じていただければ嬉しいです。
もし心に響いてくださる方がいれば、ぜひオススメします。
そして第二弾も絶賛製作中ですので、どうぞお楽しみに!!
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